上杉アイクの机上で空論

独特の感性で森羅万象を考えます

メイメイ先輩

 「こち亀」の連載が終わるそうで・・・
 
 で、それって任天堂の不利益になんの?

 僕がこち亀を知ったのは1996年のアニメから。まぁぶっちゃけ下世話なお話でしたよ。たしか「銀魂」の監督も参加してたと思うんですけど、当時のアニメ版も銀魂のギャグ回みたいな感じで、「いい意味で下らない」内容でした。その時ですら原作は連載20年の大御所マンガだったんですねぇ。
 ただ問題は「いい意味で下らない」の強さでした。少なくとも短大に入ってからは観なくなった気がします。何と言うか、非現実的なお話を毎週お腹を抱えて笑う気にはなれなかったのです。
 ちょうどアニメが開始した頃僕は中学生になったばかり、正直、「アニメの原作マンガ」の概念が無かったんです。ドラえもんサザエさんも、藤子F不二夫先生や長谷川町子先生がアニメのシナリオ考えているものだとばかり思っていました。漫画本もあるとき突然発売されるモノで、「少年ジャンプ」という単語は知っていても、そこに「アニメの原作マンガ」などをというものが掲載されているなんて、考えもつきませんでした。そこにいい意味で下らないドタバタアニメが始まる。そりゃ面白いですよ。でも短大に入る頃にはラノベだの単行本だのを普通に買うのが当たり前の生活になっていました。そうやっていろいろなコンテンツに触れるようになると、「少年の心をもつ中年警官」や毎回出てくる「癖のある人々」、それに振り回される「フツーの人々」が織り成す「いい意味で下らない」アニメが入って来る予地はすぐに無くなりました。
 更に言えば、アニメの脚色が強すぎたというのも大きいと思います。4~5年に1冊ジャンプを買うのですが、こち亀のマンガにはアニメにあったドタバタ劇が足りないというか、やけにウンチクを垂れ流しているというか。つまらない訳ではないけれど、なまじアニメ版の印象が強いせいか、どこか「コレジャナイ」感があり、結局僕の中でこち亀はアニメ止まりで終わってしまいました。
 いつの間にか「国民的マンガ」ということになっていたこち亀。確かにゴールデンで8年間アニメ化は大きいですし、そもそも40年間無休載はほぼ前例はありません。しかし、そのような「記録」や「知名度」はあっても、例えば主人公の両さんのフルネームを言える人って何人いるのでしょう?海外での知名度や受容度は?部長の名前を言える人は?ピンクと黄色の警察服の人の基本設定は?
 そういう意味では、確かにスゴイマンガだけど「何となく続いていた」だけではないでしょうか。それなら、今回みたいに期限を決めて華々しく終わるのがコンテンツの価値を維持するベストな方法ではないでしょうか。
 まったく、不思議なマンガだったなー