上杉アイクの机上で空論

独特の感性で森羅万象を考えます

コレでいーのか!?レトロゲーム! その2 互換性の壁

 実は僕、あるゲームコンソールの購入を検討しています。

 それがサイバーガジェットがリリースしている「レトロフリーク」です!

 何せ有象無象のメーカー製のFC・SFC互換機と違って、HDMIに対応しているし、ソフトの吸出しも可能だし、USBゲームパッドも使えるし、何よりFCやSFC以外にも、MDもPCエンジンもGBAまで互換性があるのです。特にGBシリーズの互換性があるのがうれしい。「メーカーがサイバーガジェットである」「値段が2万円する」がなければ積極的に購入していたのですが・・・

 

 なぜかと言えば、WiiUのVCやNINTENDOオンラインで昔のゲームをよく遊ぶようになって、「他のゲームもプレイしてみたい」という気持ちがでてきたからです。そんでもってGC以前のゲームを扱う中古屋に行って、ズラ~っと並んだカセットや透明なラップでグルグル巻きにされたSFCやSS、DCなんかを見るのが意外と楽しかったりするのですが、肝心の僕は、FCはRF接続のやつしか持ってないし、SFCは初めから未所持、N64は3D(「サンディ」って読むんですよ)スティックが痛むのが嫌だったりするのです。

 そう、僕にはGC以前の任天堂のゲームを楽しむ環境が皆無なのです

 そして、FCもSFCもN64も、新品で手に入れることは不可能と断言できるので、以前からの「現行のゲーム機以前のゲームを完全な形で楽しむのが不可能になる日が来るのではないか?」という懸念は、既に、ぶつかりつつある問題なのだと実感しています。任天堂やSCEだって、FCやPSを作れるのであれば今でも作っているでしょう。しかし、ゲームに限らず実際問題として、プロダクションモデルとして1個のゲームコンソールを作るコストは1度に作られる個数に反比例する以上、どこかで損益分岐点が「損」に傾いてしまうものなのです。そんな懸念の中で、レトロフリークという便利なコンソールがあるとなれば、そりゃあ検討しないわけには行けません。

 

 もっとも、任天堂も施策として上記のサービスを行っているのですが、膨大な過去のゲーム全てに適応されるわけではないし、NINTENDOオンラインに至っては、FCとSFCのみのサービス、それも、メジャーなタイトルが主です。大部分の需要はそれで満たせるとは思いますが、少なくとも僕はFCの「ツインビー3」やN64の「ワンダープロジェクトJ2」をプレイしたい。そういう願望がある限り、いずれは互換機のお世話になる日が来るでしょう。

 

 

 

 

 

 

 さて、問題はむしろここから。

 レトロフリークのような互換機は、ほぼ100%「エミュレーター」という疑似的なコンソールプログラムを利用しています。あくまで疑似的なものであり、「コンソールそのもの」ではないため、ゲームによってはうまく動かず、音が変わったり、色が変わったり、フリーズしたり・・・と様々な症状があることが知られています。

 また、上記のレトロフリークを紹介する文章で、互換性があるコンソールが全て2Dゲームコンソールばかりなのにお気づきでしょうか?互換機が多く売られているのはFCやSFCの機械としての特許が切れているのもありますが、カセットメディアのN64も対応していそうなモノなのですが、そういうコンソールは一切発売されていません。

 それはライセンス上の問題が一番であり、解消されれば互換機も作られるとは思いますが、ライセンス以前に、エミュレーション自体がとても難しいというのがあるのかもしれません。

 

 日本のゲーム史における主な3大コンソールホルダーである任天堂、SCE、セガには、実は変わった歴史の共通点があります。

 それは、「異常な構造のゲームコンソールを堂々と作ってしまう」というところです。

 N64は余りにもゲーム作りが難しすぎたため、ゲームの開発サポートが手厚かったPSに流れたという事実はあまりにも有名ですし、SSは近年、やっとエミュレーション可能なプログラムや「POLYMEGA」という互換機が登場するほど。PS2はSECが想定していないようなプログラムを動かしてプレイするゲームが続出し、謂わば「超小型PS2」を入れこまないと、PS3単体でのエミュレートが困難であったと言います。

 これまたおかしなことに、各社その後何かを悟ったかのように汎用性を重視したGCやDC、PS4をリリースして互換性を捨ててしまうのです。結果、任天堂はGCが振るわず、セガに至ってはコンソール事業撤退の憂き目にあっています。

 

 この辺の互換性問題の解決なくして、「レトロゲームを自由に楽しめない問題」は解決なしと断言していいでしょう。

 メーカー各社におかれましては、少々高くてもいいので、公式の互換機を販売していただきたいと思います。特に任天堂におかれては、N64・GC・Wii・WiiUやGB・GBC・GBAの任天堂オンライン化やVCのような1点買い切り方のサービスをオンラインでDLできるようにしていただきたく思います。