上杉アイクの机上で空論

独特の感性で森羅万象を考えます

猫のおうち しろくろ編

 僕の家にはなぜか猫が寄り付きます。
 僕が物心ついた頃には、たまに野良猫がうろついていました。どうも曾祖母が亡くなった時からだそうです。小学校3年の時、家に一匹のシャム猫が現れました。今までの猫とは違い、僕や妹にずーっとついてきます。夜になっても玄関先に座ったままでした。放っておく訳にもいかなかったので、「しろくろ」という名前を付けて餌付けすることにしました。うちに来る郵便局員の話だと、近所のアパートで飼われていた猫で、引っ越しの際に置いていったそうです。無責任な。
 それから1年ぐらい経ちました。2か月ほど姿が見えないなーと思っていたら、「ニャー」と聞き覚えのない猫の声が聞こえました。ふと見るとしろくろと、その横に小さなシャム猫がいました。子猫です。小さいしろくろなので「みにくろ」という名前をつけました。
 それからしろくろは何匹か子猫を家で生むようになりました。もっとも、大半の子猫は早くに亡くなりましたが・・・いつも、生まれてくる子猫の中にしろくろの小さい版がいたので、その猫が「みにくろ」になりました。
 あるとき、しろくろはいなくなり、最後のみにくろが家にいるようになりました。