上杉アイクの机上で空論

独特の感性で森羅万象を考えます

茂木健一郎は研究だけすればいいと思う

 池上さんの番組、いつ観てもためになりますね。個別の問題に関してはおいおい更新するとして、テレビ番組についてこの頃思うところがあります。
 少し前ですが「世界まる見えテレビ特捜部」の25周年記念スペシャルに明石家さんまが出ていました。生放送だったのでビートたけしとくだらなくも面白いやり取りが余すところなくお茶の間に流れました。
 本当にくだらなくも面白かったです。どのくらいかというと、あんなに笑ったのに内容をあんまり覚えていないくらい。そして、多分初めて二人のカラミを観ましたが、過去に二人が「子供に観せたくないタレント」のワースト常連だったのも納得しました。 
 考えてみると、数々の娯楽の中でテレビは実に受動的な娯楽と言えます。他の娯楽は必ず何かしら選択の余地があります。インターネットだったら何を調べるか、ゲームならキャラクターをどう動かすか、一応考えます。テレビは今でこそある程度双方向のやり取りが可能ですが、せいぜいどのチャンネルを観るかを選ぶだけで、後は勝手に情報が流れて来ます。そこに視聴者の意思は介在しません。言い換えると即物的な娯楽です。
 明石家さんまビートたけしはテレビが普及して、まだ双方向のやり取りが出来ない時代にヒットしました。彼らはテレビという即物的な娯楽に相応しいのは即物的なコンテンツだという事を、感覚的に理解したのではないでしょうか。彼らの一見くだらない笑いは、テレビの視聴者が本当は何を望んでいるのかを知った上での「テレビでの笑いの最適解」なのです。
 後に双方向のやり取りが可能になり、テレビでの笑いにもある種の合理性が求められるようになり、それが昨今問題になっている「過剰な演出」に繋がっていると思います。
 昔みたいに特定の人をバカにしたり、食べ物を粗末にしたりする笑いはよくありませんが、シナリオや演出に頼らない即物的なコンテンツこそ、低迷しているテレビ業界に必要かもしれません。

 〆の一文
 でも定期録画してるのはためになる系の番組ばっかりだったり。