上杉アイクの机上で空論

独特の感性で森羅万象を考えます

大坂城陥落ス

 戦国大戦が21日で稼働終了ですか・・・結構初期で引退しちゃたけれど、また一つ時代が・・・そもそも始まっていないですけど!?

 セガとしては並立で運用したかったんでしょうけど、結局は三国志大戦の後継ゲームみたいな感じになって、稼働直後から「コレジャナイ」となって、リターンは三国志-をはるかに下回った戦国大戦。もーぶっちゃけ、「魔王上洛す」で浅井朝倉と本願寺が追加されたぐらいで「泥船確定だ」と思ってしまいました。

 タッチアクションがスベったとか3クレ700円とか敗因はいろいろ言われていますが、一番の原因はやはり勢力が多すぎたことに尽きるでしょう。

 三国志大戦は、その独特の操作形態など非常に斬新でヒットしましたが、ハッキリ言ってカードゲームとしての収まりがよかったです。というのも所謂「三国志」は魏・蜀・呉の三勢力が戦ったり手を組んだりするお話です。カードゲームでは色=属性ごとの特色がキモですが、三国志の場合、魏・蜀・呉の勢力を属性として当てはめるととてもしっくりきます。
 大抵のカードゲームの属性は、ポケモンカードが初期7属性の現在11属性ですが、マジック・ザ・ギャザリングディメンションゼロが5属性、遊☆戯☆王が7属性、アクエリアンエイジが初期5属性の現在6属性。ポケモンカードでも初期の7属性から15年以上の時間をかけてやっと属性数が2ケタになったのです。
 それなのに戦国大戦は、たった3年で15属性(武家、他家を東西に分けるとさらに1属性追加)!ポケモン第1世代のタイプの数より多い!さらに兵種も騎馬兵、鉄砲兵、槍足軽、弓足軽足軽の5つだったのに軽騎兵とか竜騎兵とか砲兵が増え、特技は武家が増えるたびに大量追加。おまけに初期は騎馬兵はタッチしないと突撃できなかったり鉄砲兵は使いづらかったり途中から仏突なんてものが出てきたり・・・ゲームの基本ルールをコロコロ変えんなよ!!
 そもそも所属武家を属性として当てはめると、戦国時代では勢力が膨大になるのは自明の理。どこの年代を切り取るかで違う武家に所属している武将も多いし、2,3年単位で仕えた武将を変えた藤堂高虎までいる始末です。(ちなみに武士が功績を挙げると主君から「感状」とよばれる証明書が貰え、別の主君に仕える時の評価ポイントになりました。これを使って元主君と敵対した主君に仕えた武将も多いとか。会社を辞める時にライバル企業に再就職しないよう念書を書かせる今の会社社会よりシステマティックですね)武家ごとの特色を変えようとすると、計略や兵種、その他様々なシステムに手を加えなければならず、結果として三国志大戦よりも知識も技術も煩雑になってしまいます。肝心の対戦も「相手に対して柔軟に手を変える」よりも「システムをがっちり組んで自分のやりたいことを押し通す」ことに重点が置かれるようになりました。それ以前に属性が15もあっては、排出されるカードも15種類。単色デッキを組めるのはいつの日か・・・と、そもそも武家=属性にすることが全ての間違いだったのです。

 僕がよく行くゲーセンでは戦国大戦がすでに撤去され、代わりに設置された三国志大戦4が明日の稼働を待っています。
 この-4、武将カードがアカウントとヒモ付されているらしく、交換にはターミナルを介さないといけないとのこと。カードゲームのその闇は、正規にカードを購入してもお目当てのカードを手に入れる保証がないところです。そのためにカードのばら売りや中古販売は黙認された歴史があります。「積極的な交換を」って言いますが、シャイな日本人がいきなり知らん人に「交換しましょ」と声をかけられるでしょうか?それに中古カードのショップ販売は大打撃でしょうが、運営にとって一番厄介なヤフオクのような売買ならちょいと手間ですが可能と、中古売買や地下に潜ってしまうという本末転倒状態。そもそも友達の家とかでカードを交換しあうという一番の醍醐味が味わえん!!カードの取り回しの不便さはあらゆるトレーディングカードゲームの中で最低と言っても過言ではないでしょう
 セガの胸中は(なんとなく理解できますが)解りませんが明日稼働の三国志大戦4、はてさてどうなることやら。