上杉アイクの机上で空論

独特の感性で森羅万象を考えます

2020年 第33週 【哲学回】水着イベとは

 さて、「サーヴァント・サマーキャンプ! ~カルデア・スリラーナイト~」も佳境気味なのですが、プレイすればするほど「これ鯖を水着にするようなイベントか?」と感じるイベントでもあります。

 設定としては、以前不老不死の研究をしていた山奥の里に発生した特異点の怪異を解決する・・・というものですが、流石に詳しいネタバレは避けますが、マップの意外性が判明する場面やリザルト画面での「ある部分」に気づくと、お話の表面的な軸である「ホラー映画のお約束」も併せて非常に「ハロウィン向きなホラー・ミステリー」にしか見えなくなってきます。

 そもそも、こういうミステリー要素を含んだFGOのイベントというのは、FGOならでは要素が強く入っていて好きなのですが、今回は設定こそファンタジー色が強いものの「人里離れた山奥に調査に行って危ない目に遭う」という「TRICK」フリークならテンプレすぎる話であり、パイセンが「逆ファイナル・ディスティネーション」を繰り返す場面も含めて、昨日までは正直中弛みしていたという水着イベにあるまじき展開が続いていました。

 そして何より、「水着である」必要性があまり感じられないというのは致命的ではないでしょうか?

 

 そもそもジャパニーズマンガ・アニメ・ゲームにおける「水着要素」というのははっきり書いてしまえば「合法エロ」以上でも以下でもないんです。普段はフツーの格好をしているキャラクターの露出が一気に高くなる、それでいて下着や裸のように規制に引っかかるわけでもない。だからこそ「誰の目も気にすることもなく」「お気に入りのキャラクターの露出過多な姿を楽しめる」水着要素は、オタクコンテンツにおいて必須の要素として成立するわけです。

 特に「期間限定キャラクター」を設定しやすいソシャゲにおいて、水着キャラ、水着イベは書き入れ時でもあれば、「夏イベント」として考えやすく作り手としてもありがたいものなのです。

 だからこそ、「普段はフツーの格好をしているキャラクターが何故水着になるのか?」という物語内での都合というのも大切なはずなのです。

 例えば僕がプレイしている「パズドラ」や「FEH」では、正直その辺の設定は「あってない」ようなもので、テンプレ的に「プレイヤーサービスとして水着キャラを実装しました」と白状しているようなものなのですが、FGOは「コンシューマゲームに迫るストーリー性とそれを支える膨大なテキスト」が一番のウリであり、毎年無人島だのハワイ諸島だのと「水着になる理由」がちゃんと用意されていました砂漠とかラスベガス当たりは相当怪しいですが・・・そもそもバニーガールって水着か?

 しかし今回は「山奥でのサマーキャンプ」であり、一応思い出したかのように湖が出てきたりプールが出てきたりはあったものの、基本キャラクター達の行動は「山の中を歩き回る」のがメインであり、そんなところで水着になる理由というのはほとんどありません。転がっていったスマホを探すために半袖で藪をかき分けただけで皮膚科行きになる僕としては、水着などいう露出過多な服装で山の中を歩き回るなど、山をナメているとしか思えませんし、VRゲームにハマっている巴御前に至っては、頼むから普通の格好でゲームを遊んでほしい、あとキャンプに来てまでわざわざVRゲームをしないでほしい。

 しかも前述したように、ホラー要素が強いイベントなら、是非とも、去年叩かれに叩かれたハロウィンやってほしいし、キャンプがしたいなら、例えば浴衣とかでも十分「夏らしさ」を表現できるはずです。水着鯖が例年通りの「超ハイクオリティ」なので、尚更イベントの「嚙み合っていない」部分が余計際立ってしまうのです。

 

 それにしても、今年の水着鯖の中では巴御前が一番の「推し」なのですが、なんかこう、「思ってたんとチガウ!!」感がありますね。